資金力があり、一気に動かせる場合はドドーンとリニューアルしても良いです。
アクセス解析→分析→目標設定→コンテンツの検討→企画→撮影・素材準備→制作
という感じでしょうか。人数や打ち合わせの頻度次第ですが、制作を始めるまでに構想で3カ月くらいはかかります。
1ヶ月で十分だよ。というところは、よほど普段からのマーケティング指標や分析が出来ているのだと思います。
サイトリニューアルの話がある場合、ほとんどのクライアントが
「リニューアル直後の劇的な問合せ数・アクセス数の増加」
を望んでいますが、リニューアル後簡単にはそういう展開にはなりません。
劇的な変化を起こし、それが好循環するのは、膨大なデータ量とそれに基づいた緻密な戦略があってこそです。
もし、それをせずに劇的に良くなることがあるとすれば、それは「運」です。
自分が営業マンだと思って想像してください
あなたは人よりも少しだけ口下手な売れない営業マンだとします。
「あぁ、自分は口下手だから買ってもらえないんだ。」
と嘆き、自分を変えようと考えました。
考えた結果、口下手だからだろう。と考え、
話し方の学習やレッスンを重ねて、それはもう泣く子も黙るおしゃべり上手に変身しました。
さてここで質問です。この人は売れるようになったでしょうか。売れないでしょうか。
答えは、「それでもやってみないと分かりません」
たまたまおしゃべり上手な営業マンに弱い人に当たれば売れると思いますし、
自分が言葉巧みに話すほど警戒をされて売れなくなるかも知れません。
もし売れるようになったとしたら、「狙いが当たった」のだと思います。
「当たる」「当たらない」って結局「運」ですよね。
人間はサイトと違うので、自分を変えようと自己研鑽を重ねるうちに自信がついて魅力が増すことはありますが、サイトで内容や方向を変えることは単なる方針転換であって、単なる方針転換では魅力は増しません。
不確定要素が多いままの自分探し(リニューアル)は良くない
ということです。
そもそも「あぁ、口下手だから」と言うのは自己評価です。他人から見ると、買う買わないに直結するほどの口下手ではないのかも知れません。第三者の意見はとても大事です。
「私から買って頂けない理由はなんでしょうか?」
「私のどこが良くないでしょうか?どこか良いところはありますか?」
という明け透けな質問をお客さんにしてみるのが一番良いのです。
・生真面目なところは信用できるんだけど、商品がイマイチでね。
・説明書読んでるみたいで、商品の魅力が伝わってこない。
・他社の営業マンはいつも手土産を持ってきてくれる。
など理由はそれぞれだと思いますが、単に口下手という理由だけで留まるとは思えません。
生身の世界ではなかなかこういう質問はしづらいですが、アクセス解析ではこういうデータが数値化されて正直です。
一例をあげると、自分が人気商品だと思っているページの「1人当りの平均滞在時間」が異様に短い。
などあります。これはページが見にくい、パッと見の写真が悪い、文字ばかりで読みたくならない、などの要因が考えられます。
こういった細かい分析をせずにリニューアルするのは、かかるコストに比べてとても費用対効果の悪いモノが出来る展開になると予想できます。
まずは分析を兼ねて、少しづつリニューアル
「じゃあ、はいどうぞ。」と、突然分析データを見せられても、見慣れていない場合は戸惑いますし、内容も良く分かりません。
それならば、自分で分析データの見方に慣れつつ、
「あ、ここのページ思ったよりもメチャクチャ数値が悪い。」
と思ったページがあった時に、そこのページだけリニューアルを行うのです。
コストも期間も少しで済みますし、その後どう変化したかを自分でも追うことができます。
ページのレイアウトをすっきりさせたり、文章を読みやすく構成し直すと、先ほどの「1人当りの平均滞在時間」が伸びたりします。
こうして、少しづつの改善・検証を行っていくと、
ページのどこをどう直したら、どういう数値がどう反応する。と言うのが少しづつ見えてきます。
その感覚が付いてきた段階で、大きなリニューアル構想を打ち立てても良いのではないかと思います。
WEBサイトの管理会社を脅かすクライアントに
私は、自分のクライアントにはWEB管理のレベルアップを望んでいます。
数値の報告だけではなく、現状なぜこの数値になるのかの問題を洗い出し、施策後どうなるのかの仮説を話します。
その結果、「ここの数値が落ちて来たけど、これはきっと○○の影響だよね。だからここの数値を企画で上げられないかな?」
という感じの依頼をしてこられるようになるクライアントがいるのですが、
こりゃ半端なことは出来ないな。と冷や汗をかきながら必死で企画を考えたりしています(笑)
おかげ様で、慢心することなく緊張感を持って仕事をさせて戴いています。
これからは、というか既にWEBに目を背けることができない時代です。
業者に任せきりになるのではなく、サイト運営の舵取りが出来るくらいの知識は身に付けましょう。