商品やサービスのネーミング方法について

naming

WEB屋ではあるんですが、時々クライアントの商品やサービス開発にまでタッチさせて戴ける機会があります。

その新サービス内容が名前でなんとなく連想できるって大事ですよね。

これが正解だ!というネーミング論を語れるわけじゃありませんが、私なりに意識していることはあります。

ネーミングが良いから売れることもあれば、別の要素で売れて、売れた結果シンプルだったり奇抜なネーミングが逆算して称賛されることもあるわけで、結局のところ絶対にこうしたら良い!とは言い切れないと思ってます。

カッコつけようとしすぎて回りくどくならないように

まぁ当たり前ですが、名前からサービス内容そのものか、またはそれを利用した時に得られる価値が伝われば良いですよね。この記事を書こうと思いついて、浮かんだものがありますので、失笑を恐れず書いてみます。

WEBレスキュー24

どうでしょう。名前だけで何となく特徴伝わりませんか?多分、一番最初に思い浮かぶのが、

  • 24ということはひょっとして夜間でも対応してくれるってこと?
  • レスキューってことはシステム的なトラブルとかに対応してくれるってこと?

ってことかなと思います。で、そういうイメージで付けました。(実際に始めたわけではありませんのであしからず)

**若干脱線します**

こういうサービスがあったら確かに助かるなと思います。会社員なら社内にSEやPGがいるでしょうけど、フリーランスだったり小規模事業者はシステムは外注と言うところも多い。で真夜中にシステム触ってたらやらかしてしまって、翌朝までに絶対に直さないと絶対にマズイ。もういっそこの世から消えてしまいたくなるような経験は、皆さん1度や2度や3度や4度はあると思います。・・・、あると思います。(2回言った)
そういう時に夜間対応でシステムを見てくれる業者さんがいたら、多少値が張っても頼んじゃうかも知れません。誰かやってくれませんか?サービス名はあれを提供します。笑
ショルダーコピーは「深夜もあなたは独りじゃない!」とかかな。いざという時に頼れる人がいるって安心ですよね。

**本題に復帰**

このサービス名には、24時間という「機能性」と、レスキューという「サービスの価値(ベネフィット)」が含まれます。自社の独自サービスにこういう名前を付ければ良いわけですよね。「24時間システム修正対応サービス」と書くよりも、ネーミングをした方が専門性も高く感じるしブランディングがやりやすいはずです。

出来ることなら省略できる名前で

  • パズルアンドドラゴン⇒パズドラ
  • マクドナルド⇒マックorマクド
  • 日本生命⇒ニッセイ

一度、自社名やサービス名を読んで見てください。略できますか?お客様に気安く呼んでもらいたいと思っていても略称できない名前だったりしませんか?

  • ジョンソンエンドジョンソン

という会社だった場合、何と略します?ジョンジョンかな?ジョンソン?w  サイトとかCMでそう公言してあれば使えますが、そうじゃない場合、

「そういう呼び方をするのが自分だけだったら恥ずいな。」

と思うんじゃないかなと思います。

そうなるとお客さんはフルネームで呼ぶしかなくなるので、
「ウチはいつもジョンソンエンドジョンソンだよ」とか
「ちょっと!ジョンソンエンドジョンソンさんから電話ですよ!」
みたいな舌を噛み切りそうな感じになる可能性がないとは言い切れないんじゃないでしょうか。目的のひとつが、エンドユーザーへの浸透、波及だった場合、ネーミングは重要です。

こちらから誘導しなくても、自然と略できちゃう(したくなる)名前が理想的だと思います。略称で呼ばれるいうことは、もう心理的に気持ちを一歩踏み込ませていることになります。

桃色クローバーZを嫌いな人は絶対に「モモクロ」とは呼ばないですし、「モモクロ」って言う人は認めてるから略して呼んでるはずです。「オレモモクロとかマジ全然曲知らねぇぇぇし!」と言ってる人は、多分家でこっそり聞く派なので刺激しないであげてください。

ネーミングの際、そういう観点もぜひ持たれると良いと思います。

1秒か2秒考えさせるくらいのギミックを

これは全てのケースに当てはまる訳ではありませんが、

地元熊本で「アラセンハウス」というネーミングを始めてみたときは、

「あ、これは良い。やられた。」と思いました。(別に何もやられてはないんですが。笑)

まさに1~2秒くらいでアラウンド1000万ってことかなーと想像つきましたし、なんだか自分が謎を解いたみたいな気がして一発で覚えちゃいました。この「自分で謎を解いた感」ってのがなかなかのギミックです。

誰でも謎を解いたら嬉しいですよね。ちょっと誇らしい。そうすると、その名前との初対面時に一瞬の謎解きと正解が発生し、ささやかな嬉しさが発生するんです。その嬉しさにオブラートされてサービス名が心にスッと入り込み易くなる。これは結構重要なポイントかな、と思います。難しい謎解きはあまり良くないでしょうね。単純に解けない人の方が多そうだから。笑

 

あとがき

これは私がネーミング依頼を請けたときに意識しているフレームワークですので、こうじゃない切り口の方もおられると思いますが、こんなプロセスもあるのかと思って頂ければ幸いです。

自社の特に特徴のないサービス名があれば、独自ネーミングを付けてみてはどうでしょう?結構ネーミング面白いですよ。ネーミングを考えているうちに、自分でも気づかなかったサービスの本質を掘り下げて知る機会になることもよくあります。

うちでも、WEBマンガとか企画とかあるのでそれに対して良いサービス名考えてみることにします。

 

この記事の執筆者

杉本 鉄平

1978年生 プロモートウェブ代表 2007年に7年務めた飛込営業⇒第一子が産まれた日に係長の座を捨て、WEBの世界へフルチンで飛込む。WEBスクールで死ぬ気で勉強していたらなぜかそのまま講師として採用される。その後WEB講師とフリーランスのダブルワークを続け2012年独立する。現在フルチン⇒はっぱ一枚⇒お盆のふたで隠せているくらいのところ←イマココ